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特定保健指導、実際に受ける人は意外と少ない!?

POSTED : 2015.6.16

保健指導は、平成20年度から特定保健指導になった。始まった当初は、「メタボリックシンドローム」という言葉が色々な場所で聞かれたはずだ。多くの人がメタボや生活習慣病に関心をもったのではないだろうか。

あれから7年経った今、特定保健指導の実施率はどうなっているのだろうか?今回は、特定保健指導の目的と背景を整理した上で、現在の特定保健指導の実施率を考察してみる。

 

 

2.特定保健指導の目的とその背景

まず、「保健指導」について厚労省は、「対象者の生活を基盤とし、対象者が自らの生活習慣における課題に気づき、健康的な行動変容の方向性を自らが導きだせるようにすること」と定義している。よって、対象者に必要な行動変容に関する情報を提示して自己決定できるように支援することが重要となる。

特定保健指導が従来の保健指導と異なるのは、メタボに着目しており、一人一人のライフスタイルを踏まえた生活習慣の改善のために保健指導をして、成果を出すことが重視されている点だ。

我が国では、中高年の男性を中心にメタボリックシンドローム(以下、メタボ)の割合が増加傾向にあるが、その多くが糖尿病、高血圧症、高脂血症等の生活習慣病の危険因子を複数併せもっている。厚労省によれば、メタボが強く疑われる者と予備軍と考えられる者を合わせた割合は、40歳以上では男性の2人に1人、女性では5人に1人の割合に達する。また、生活習慣病は国民医療費の約3割を占め、死亡数割合では約6割を占めている。

一方で、この問題は、若い時に生活習慣を改善することでその予防や重症化、合併症を避けることができる。そうした考えから、各人の生活習慣を見直すための手段として、特定健康診査の実施とメタボおよびその予備軍に該当する方に対する特定保健指導が2008年に義務化された。

特定保健指導では、具体的には「動機づけ支援」(原則1回のみ実施)と「積極的支援」(3か月以上、複数回にわたって実施)が提供されることになる。よって、特定健康診査は特定保健指導の該当者を抽出するための健診という位置付けとなった。

実は、健診を受けるだけでも効果があることは、既にデータで示されている。東北大学医学系研究科が健診受診者と非受診者の約3800ペアを11年間追跡したところ、健診受診者の死亡率は29%低下したという。特に心筋梗塞や脳梗塞などの循環器疾患系の差が大きく、死亡率は35%低下している。

やはり、健診は受けるに越したことはない。しかしさらに重要なのは、実際に保健指導を受けて成果を出すことだろう。

そこで、特定保健指導の実施率を見てみる。平成24年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況(平成26年7月4日, 厚労省)によれば、特定保健指導の対象者は約432万人(特定健康診査対象者の17.7%)、そのうち特定保健指導を終了したのは約71万人(対象者のうち16.4%)だった。

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出典:厚労省「平成24年度特定健康診査・特定保健指導の実施状況」より当社作成

さらに実施率を上げるためには、一人一人の状況に合わせた動機付けと継続的なフォローアップなど、地道な支援活動が欠かせないだろう。(おわり)