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在宅勤務 リクルートHD全社員対象に テレワーク推進の目的とは? 

POSTED : 2015.8.12

“リクルートホールディングスは10月から上限日数のない在宅勤務制度を導入する。全社員が対象で、子育てや介護といった理由がなくても利用できる。一部のグループ会社にも適用し、まず約2000人を対象とする。育児や介護などを念頭に多様な働き方ができる在宅勤務を導入する企業は広がっているが、全社員が原則、上限なく在宅勤務できる制度は珍しい。”

“時間と場所に縛られない効率的な働き方に改めるとともに、空いた時間を自己啓発や社会貢献活動に充てられるようにする。6月から約140人に試験導入したところ、4割以上に労働時間が減る効果が出た。大変が継続を希望しており、10月の全面導入時は少なくともグループで数百人が在宅勤務を選ぶ見込みだ。”

(出所:2015年8月12日 日本経済新聞)

ここ数年、在宅勤務や朝型勤務など、企業を中心にワークスタイルの多様化が進められています。最近では「女性の社会進出」が社会的なイシューとして着目され、女性が働きやすい環境が求められています。在宅勤務のようなテレワークの取組みは、今後も浸透していくでしょう。

テレワークを推進することは、女性以外にも恩恵があります。

(1) 環境負荷の低減

テレワークが注目されるようになったのは、1970年代のロサンゼルス(米国)周辺で、エネルギー危機とマイカー通勤による交通混雑や大気汚染の緩和を目的としたものだったと言われています。さらにカリフォルニア州では、1994年のノースリッジ地震以降、大規模災害に対応するため、在宅勤務の導入やテレワークセンター等を利用してオフィスの分散化を図る企業が増えと言われます。このように、交通渋滞や大気汚染の緩和に寄与するという点で、環境負荷の低減につながるものです。

(2) 従業員の負担低減

企業は、「労働慣行」に対して社会的責任を持っています。このことは、CSRの国際規格であるISO26000で謳われています。テレワークによるフレキシブルな働き方を認めることは、育児・介護と仕事の両立、通勤が難しい方への就業機会の提供、そして従業員のワークライフバランスの確保につながるため、労働慣行に関する社会的責任を果たしていると言えます。

特に介護は、要介護認定者が606万人(国民のおよそ20人に1人)となり、より深刻です。総務省「社会生活基準調査」(平成23年)によれば、60歳未満で家族を介護している人は、男性で約138万人、女性で約242万人です。さらに、三菱UFJリサーチ&コンサルティング「仕事と介護の両立支援に関する調査」(平成24年度厚生労働省委託事業)によると、介護者のおよそ4人に1人が「課長クラス以上」という結果でした。また、厚労省の雇用動向調査では、介護のために離職した人は2013年に9.3万人と5年前の2倍となり、今後も増加すると予測されます。在宅勤務を推進することは、有能な社員の離職や流出を防ぐこと、介護者に就労の機会を提供すること、ひいては日本の労働力を維持することに繋がり、社会全体のためになります。

(3) BCP対応

BCP (Business Continuity Planning)は事業継続計画の略で、中小企業庁では以下のように説明されています。

“業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画”

(出所:中小企業庁『1.1 BCP(事業継続計画)とは, http://www.chusho.meti.go.jp/bcp/contents/level_c/bcpgl_01_1.html )

記憶に新しいのは2011年3月11日に起きた東日本大震災です。震災後に交通や電力のインフラが不安定になったため、自宅待機を余儀なくされた方も多いでしょう。物流や交通の復旧が遅れて生活や業務に支障も出ました。原発事故や電力不足、最近では感染症によるパンデミックなど、長期間従業員の出社・通勤が困難になる事態でも、事業を継続させることが求められます。テレワークの推進は、このようなリスクへの対応として有効であり、BCPの一部と捉えることができます。

在宅勤務を始めるとするテレワークの推進には、以上のような意義・効果がありりますので、今後他の企業や自治体でも徐々に推進されていくでしょう。(おわり)