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自治体・国保の取組事例

尾張旭市 あさひ健康マイスター

POSTED : 2018.8.8

 

 

 

1.尾張旭市について

 

尾張旭市は愛知県の北西部に位置し、尾張丘陵とこれを開いた矢田川の流域に広がっており、市内には愛知県森林公園(ゴルフ施設、運動施設、植物園、一般公園などを有し、名古屋市守山区にまたがる約466ヘクタールの広大な自然環境に恵まれた公園)がある。市の指定文化財に指定されている吉賀池湿地には、絶滅危惧種であるシラタマホシクサの群生やサギソウなどの貴重な湿地性植物が生息している。

 

矢田川南岸の丘陵地帯にある長坂遺跡では、弥生時代と奈良時代の竪穴住居や土器が出土しており、また白山第一号古墳など豪族の居住を示す多くの古墳が存在している。織田信長の継承者を争って起こった小牧・長久手の戦いの舞台にもなり、また江戸時代には名古屋と瀬戸・信州を結ぶ街道の中継地点として栄えたため、今も多くの文化財や歴史ある神社仏閣が残っている。

 

尾張旭市の人口は83,332人(平成30年6月30日)となっている。全国平均と比べて15歳以下の人口比率が高く、65歳以上の人口比率が低く、また人口は増加しているものの、平成32年には高齢化率が26.4%となって市民の約4人に1人が高齢者となることが予想されている。

 

 

2.健康都市 尾張旭市

 

尾張旭市では、健康づくりを最重要施策として位置付けている。2004年6月には沖縄県平良市(現宮古島市)、千葉県市川市、静岡県袋井市とともに、WHO(世界保健機構)西太平洋地域の健康都市連合の設立メンバーとなった。WHOは、健康を個人の責任のみとして捉えるのではなく、都市そのものを健康にすることを提唱している。その考え方に基づき、それぞれの都市の実情や抱えている課題を踏まえた健康都市の将来構想を持ち、それに向かって努力している都市を「健康都市」としている。

 

※ 健康都市連合については以下健康都市連合日本支部ホームページ参照

http://japanchapter.alliance-healthycities.com/

 

尾張旭市は、健康都市連合の設立とともに、市民一人ひとりが心も体も健やかで、いきいきと暮らすことを永久の願いとする「健康都市宣言」を行い、寝たきりにさせないまちづくり、外に出かけたくなるまちづくり、住み続けたくなるまちづくりを3本柱として「健康都市プラグラム」を策定、取組を継続している。

 

(資料出所:尾張旭市ホームページ)

 

1)寝たきりにさせないまちづくり

市民の皆さんが自身の健康に関心を持ち、自分に合った健康づくりに取り組んで、いつまでも元気で自立した生活が送れるまちづくりを進めます。

 

2)外に出かけたくなるまちづくり

市民同士の交流や活動の機会を通じて、まちの中に仲間とのふれあいやぬくもりがあふれ、心身ともに充実した暮らしができ、だれもが積極的に外に出かけたくなるまちづくりを進めます。

 

3)住み続けたくなるまちづくり

自然が残った安らぎのある環境、安心して快適な生活ができるような環境を整備し、住宅都市としての魅力をさらに向上させ、市民の皆さんがいつまでも住み続けたくなるまちづくりを進めます。

 

※ 以上、3本柱について、尾張旭市ホームページhttps://www.city.owariasahi.lg.jp/sisei/kenkoutosi/program/hasira/index.html

より引用

 

これらの3つの方針にそれぞれ3つ、計9つに区分した施策が体系づけられている。さらに「健康都市」の実現を先導するとともに、「健康都市尾張旭市」を内外に呼びかけるために、本市に適した健康都市づくりのテーマを設け、関連する事業を連携し、一体的に推進する7つの「健康都市リーディングプラン」が設けられている。

 

このように、尾張旭市の健康都市プログラムは以下の図の示す通り、3つの施策方針、9つの施策、7つのリーディングプランによって構成されている。

 

 

※ エコ・ガーデンシティ   環境に配慮し、緑あふれるまちをイメージしたもの

※ リノベーション  補修などにより、もともとの性能以上の新たな付加価値を加え再生すること

(資料出所:尾張旭市健康都市プログラム)

 

※ 健康都市リーディングプランの内容について、以下添付資料参照

https://www.city.owariasahi.lg.jp/sisei/kenkoutosi/program/documents/06leadingplan.pdf

 

上記の内容からも、尾張旭市では健康づくりを保健事業の一環としてのみでなく、まちづくりの概念と一体となるものとして捉えられていることが分かる。例えば、二酸化炭素排出量の削減といった環境に関するテーマも尾張旭市では施策やリーディングプランの一つとして健康づくりにとっても重要な位置づけとなっている。実際に市の実施事業の1/3近くが「健康都市プログラム」と何かしらの形で関連している。

 

そして、尾張旭市の健康都市実現に向けての取組の実施主体は必ずしも行政だけでなく、自治体・町内会や各種団体など市民によって構成される市民団体の役割が大きいことも特徴の一つである。市内では健康づくり推進員、健康づくり食生活改善協議会などのボランティア団体が主体となった健康づくりの活動が行なわれている。

 

※ 詳細については以下尾張旭市ホームページ参照

https://www.city.owariasahi.lg.jp/kurasi/kenkou/kenkoudukuri/dantai.html

 

※ 市民活動については以下尾張旭市ホームページ参照

https://www.city.owariasahi.lg.jp/kurasi/kyouiku/siminkatudou/itiran/index.html

 

上記以外にも独自の取り組みで健康づくりを行なっている団体も多い。また、市全体のイベントである「あさひ健康フェスタ」が毎年4月29日(祝)に開催されており、多くの市民が参加している。普段健康づくりになかなか取り組む時間がない働く世代も、「あさひ健康フェスタ」では子供連れで参加して健康づくりに取り組んでいる。

 

(資料出所:尾張旭市ホームページ)

 

さらに、尾張旭市ではこれまで個人を対象としてきた「健康都市」の取組を事業者、市民活動団体、学校などに広げ、全市的に健康都市づくりを進めるために、「ぐっと健康!人・まち・なかま事業」を行っている。例えば、毎朝一斉にラジオ体操をし、終業時にはストレッチを行っている、毎朝社員の睡眠時間、朝食の摂取状況を把握し、健康指導を行っている、社員食堂のランチメニューにカロリーを表示している、月に1回美化活動として、会社周辺の清掃を行っているなど、WHOの提唱する「健康都市」の理念や尾張旭市が目指す「健康都市」の方針に合致する活動を行っている企業等の団体に対して、「なかま証」を提供するとともに、当該団体名を市のホームページ等で公表を行っている。

 

 

3.あさひ健康マイスター

 

尾張旭市民の健康都市づくりへの参画意識を高めている施策の中心的な存在が「あさひ健康マイスター」である。

 

あさひ健康マイスターとは、各種健康づくり事業に積極的に参加した市民の方を「あさひ健康マイスター」として表彰する仕組みである。対象事業に参加するとポイントを獲得することができ、そのポイントが単年度で150ポイントに達すると「あさひ健康マイスター」として表彰される。

 

「あさひ健康マイスター」には以下の4つの表彰の仕組みがある。平成20年度からこの制度が開始されたため、10年目となる平成29年度には初めてあさひ健康ゴールドマイスターが誕生した。平成29年度には、あさひ健康ゴールドマイスター10名、あさひ健康シルバーマイスター5名、あさひ健康マイスター130名が表彰されている。

 

 

「あさひ健康マイスター」に参加するためには、「あさひ健康マイスター手帳」を入手する必要がある。

 

(写真:日通システムが「あさひ健康マイスター手帳」の表紙をスキャン)

 

この「あさひ健康マイスター手帳」は平成30年度版については表裏表紙含めて48ページとなっており、「あさひ健康マイスター」への参加方法、ポイント獲得できる事業の一覧、介護予防の豆知識、ぷち情報や問い合わせ先電話番号も掲載されている。

 

紙面の大半を占めているのがポイントを獲得できる事業の一覧であり、大項目としては平成30年度版については以下の通りとなっている。

 

1.イベント

2.ウォーキング

3.全国植樹祭

4.キッズ

5.安全・安心

6.環境

7.健康

8.子育て

9.生涯学習

10.市民活動

11.生活・福祉

12.文化・スポーツ

13.介護予防

 

このように、「あさひ健康マイスター」の対象事業は必ずしも「健康」だけではない。尾張旭市の健康都市プログラムに関連する多くの事業が対象となっており、その数を合計すると200以上となる。このように、市の各組織を横断するあらゆる健康都市プログラムに関連する事業が「あさひ健康マイスター手帳」の中に集約されており、それらの事業一つ一つに積極的に参加した市民が「あさひ健康マイスター」として表彰され、「あさひ健康マイスター」として、健康づくりへの積極的な取組を支える存在となる仕組みになっていると言える。

 

なお、「あさひ健康マイスター」の表彰以外にも、対象事業に参加してポイントを貯めると50ポイント1口、100ポイントで2口の応募を行うことができ、抽選で記念品があたる仕組みになっている。この記念品は市内の企業や事業所の協力によって提供していただいたものである。

 

(資料出所:尾張旭市ホームページ)

 

さらに150ポイント達成すると、あいち健康マイレージ制度による健康づくりカード「まいか」が提供される。つまり、150ポイント達成者は、「あさひ健康マイスター」として表彰され、抽選に2口応募でき、かつ「まいか」を入手できることになる。

 

 

4.その他、健康都市としての様々な取り組み

 

1)あさぴー号

 

平成16年12月から運行を開始した市営バス「あさぴー号」は、市民の生活の足として、交通空白地域の改善、市民交流の促進を図っている。市営バスの主な利用者を「歩ける、元気なお年寄り」と想定して、「外に出かけたくなるまちづくり」の貢献するために、市の指定管理者制度で運営をしている。利用料金はワンコイン100円と低く抑えられており、バスのルートやバス停の設置も採算面ではなく利用者目線が重視されている。

 

(写真出所:尾張旭市ホームページ)

 

2)「歩っとチャレンジウォーキング」

 

市内のウォーキングコースを歩いたり、ウォーキングイベントに参加したりすると「歩っとポイント」が獲得でき、40歩っと(1歩っと=約1km)達成すると記念品をもらうことができる。

 

※ 詳細については尾張旭市ホームページ参照

https://www.city.owariasahi.lg.jp/kurasi/kenkou/walking/hotto/hotto29.html

 

この「歩っとチャレンジウォーキング」は、市の教育委員会によるアンケートの結果、年齢と共に階段を上ることが苦手となるという課題意識が明らかになり、日常的に一歩一歩、まず歩くことから始めようということで取り組みが始まった。

 

尾張旭市の健康都市としてのまちづくりとスポーツ推進員や市内ボランティアの草の根活動によってウォーキングへの参画意識が高まっている。また、2019年には愛知県森林公園で全国植樹祭が開催されることになっておりその1年前イベントとしてウォーキングイベントを開催したところ、多くの市民の方が参加した。

 

※ 尾張旭市のウォーキングについては以下URL参照

http://www2.city.owariasahi.lg.jp/walking/index.html

 

3)らくらく筋トレ体操

 

市民ボランティアが主体となって、60グループ(平成30年7月)の方がこの体操を行っている。

 

※ らくらく筋トレ体操については以下尾張旭市ホームページ参照

https://www.city.owariasahi.lg.jp/kurasi/kenkou/kenkoudukuri/rakuraku.html

 

以上