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働き方改革関連法(その1) 時間外労働の上限

POSTED : 2018.12.18

 

 

2019年4月1日から、いよいよ働き方改革が本格的に始まります。

 

すでに改正・施行される法律の内容が厚生労働省のホームページに掲載されています。

 

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html

 

大きなトピックとしては、以下の3点となります。

 

 

今回はその1として、時間外労働の上限規制を取り上げます。

 

 

最大のポイントは、法律で残業時間の上限が定められたことです。

 

臨時的な場合でも単月で100時間未満、複数月平均で80時間以内を超えることができず、かつ45時間を超える労働を行う月は6か月を超えてはいけないことになります。

 

おそらく、ほとんどの企業が、各月の残業時間を管理されていると思いますが、複数月平均の管理までできている企業はまだそれほど多くないと思います。

 

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例えば、「時間外労働を行う業務の種類」や「1日、1か月、1年当たりの時間外労働の上限」について36協定を合意し、臨時的で特別な事情がある場合は単月で100時間未満での時間外労働があることを定め、所轄労働基準監督署長に届け出た場合において・・・

 

ある従業員の勤務における残業時間の実績が、1月69時間、2月90時間、3月42時間、4月42時間、5月43時間、6月42時間、7月80時間、8月42時間、9月46時間、10月90時間、11月69時間だったとします。

 

その場合、その従業員の12月の残業時間は何時間で法律違反になるのか、直ちに計算するためには、12月単月の残業時間だけでなく

 

1)過去複数月平均(過去にさかのぼった複数月平均で80時間を超えないか)

2)11か月前からの通算残業時間(年間720時間を超えないか)

3)過去11か月において45時間を超える残業時間があった月の数(年間6か月を超えないか)

 

を合わせて常に把握できなければなりません。

 

上記の実績で見ると、

 

1)12月の残業時間が仮に90時間だった場合、2月平均では80時間を超えませんが、3カ月平均では80時間を超えてしまいます。

 

 

2)そこで3カ月平均で80時間以下となるように12月の残業時間が81時間を超えないようにしたとします。ところが、12月の残業時間が65時間を超えた時点で、年間通算残業時間は720時間を超えてしまいます。

 

 

3)さらに、12月の残業時間が45時間を超えると、残業時間45時間を超える月が年間7か月となってしまいます。

 

 

そのため、12月の残業時間は、100時間未満ではなく、81時間でもなく、65時間でもなく、45時間も下回る必要があります。

 

このように、単月、複数月平均、年間通算残業時間、45時間を超える残業を行った月数の、すべての基準に適合できる残業時間で管理しなければなりません。単月の残業時間の管理だけでなく年間を通じての残業時間を管理し、かつ複数のパラメーターでチェックすることが重要となります。

 

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さらに、複数月平均80時間、月100時間といった基準を計算する際には「休日労働」を含むことになっています。

 

「休日労働」とは、法定休日である1週1日または4週4日の休日に行う労働のことをいい、「時間外労働」とは区別されています。

 

例えば、週休2日制をとっている多くの企業は、土曜日と日曜日の両方が休日となっていると思います。この場合、法定休日である1週1日、または、4週4日を超える日数の休日があることになります。したがって、週休2日制をとっている多くの企業にとって、1週1日、または、4週4日の法定休日は日曜日を意味することになると思います。

 

そのため、法定休日に該当する日曜日に働いた場合は「休日労働」として割増賃金の対象になりますが、法定休日でない土曜日に働いた場合は「休日労働」ではなく通常の労働時間に該当し、法定労働時間を超えた部分が「時間外労働」に該当するといった運用が多いと思われます。

 

そのため、「休日労働」を行った場合、その時間が、「時間外労働」に含まれていないというケースは少なくありません。

 

しかしながら、働き方改革による法改正後は、法律による上限である複数月平均80時間、月100時間未満には、「休日労働」を含めて管理する必要があります。もし、「休日労働」と「時間外労働」を合算して管理することができていない場合、気が付かない間に法定上限を超えてしまっているということになりかねません。

 

逆に、原則としての月45時間、年360時間には「休日労働を含む」ことにはなっていません。企業にとっては「休日労働」と「時間外労働」を分けて管理することも必要であることがあります。

 

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また、

 

「労働者の健康確保措置の実効性を確保する観点から、労働時間の状況を省令で定める方法により把握しなければならないこととする」

 

という内容も定められており、労働時間の状況を客観的に把握することで、長時間働いた労働者に対する、医師による面接指導を確実に実施するようになっています。

 

「客観的に把握」するためには、自己申告ではなく、タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録することが必要となります。

 

 

このように、働き方改革では、労務管理において対応すべきポイントが多数あります。

 

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労働基準法、労働安全衛生法、労働時間等設定改善法の改正は2019年4月1日に施行されます(中小企業における残業時間の上限規制の適用は2020年4月1日から)。

 

「毎月残業時間を管理しているから大丈夫」という法人の方も、上記の内容に対応できているかどうか、ぜひ一度確認していただければと思います。

 

 

以上 日通システム