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企業・健保の取組事例

世界初!日本政策投資銀行「健康経営格付」

POSTED : 2015.7.13

 

3.健康経営格付の動向

 

「環境格付」「BCM格付」「健康経営格付」の3つからなるDBJ評価認証型融資の合計融資額は2004年(平成16年)の導入以来下図の通り伸びており2014年度において累計の融資実績も1兆円を超えた。「DBJ健康経営格付」は、2015年3月末時点での融資実績は累計件数で45件、累計金額で671億円となっている。

 

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(資料出所:日本政策投資銀行提供資料より)

 

 

格付ランクが高いと金利面での優遇幅が得られるというだけでなく、高い格付を得ることで取引先や顧客にアピールできるという利点がある。「DBJ健康経営格付」を取得した企業は、自社のホームページやサステナビリティレポートに掲載するなど格付取得をPRにも活用している。また「DBJ健康経営格付」取得のニュースは全国紙、業界紙、地方紙など様々な新聞媒体でも取り上げられている。

 

「DBJ健康経営格付」を取得した企業には自社の製品が直ちに健康のイメージと直結する食品メーカーや労働安全衛生との関連性が強い化学・機械などの製造業や物流業が多いが、最近の傾向として、小売業や飲食業も増えている。社員の健康に注力していることを「DBJ健康経営格付」取得によって対外的にPRできるため、それが若年労働力の採用確保につながるという効果が期待できるということが、格付取得の背景の一つとしてあるようである。

 

一方で、健康経営格付取得をPRする目的ではなく、組織内で健康経営を進めていく際のチェックリストとして利用する企業もあるという。こういった企業に対しては、上述の通り、評価実施後にフィードバックを実施し、問題点の改善等をアドバイスし、さらなる健康経営の取り組み向上につなげてもらうようなサポートも行っている。このように「DBJ健康経営格付」は、各企業が健康経営の意義を認識し、自社における健康経営の考え方を確立していくことをサポートする役割も担っている。

 

4.今後の取り組み

 

「DBJ健康経営格付」は前述の通り、東京大学やヘルスケア・コミッティー株式会社と一緒に取り組んでおり、また各企業へのフィードバックや融資後のモニタリングなども行うなど、日本政策投資銀行にとっては手間もコストもかかる融資手法である。

 

しかし手間やコストがかかっても「DBJ健康経営格付」を行うことで、その企業のより深い理解につながり、通常の融資とは違った意味でのコミュニケーションも可能となること、さらには各企業が健康経営に関する認識を高め、積極的に取り組む後押しとなることも期待しつつ日本政策投資銀行は「DBJ健康経営格付」の普及・利用に努めている。現状では、健康経営の概念自体が普及途上にあると考えられることから、大企業を中心とした取り組みが目立つものの、今後は地域・業種・企業規模を問わずさらに広く「健康経営」が社会に浸透することを願っている。そして、当該取り組みにより、従業員の健康が組織・企業の生産性改善や経営基盤の強化を通じて、企業価値の向上につながることを期待しながら、同行としては評価体系の一層の高度化を図る予定である。

 

日本政策投資銀行の他の認証格付では、内部管理の向上を目的として、毎年継続的に融資申請をする企業もある。「DBJ健康経営格付」はまだ始まったばかりの融資制度であるが、今後、「DBJ健康経営格付」を取得する企業が増え、さらに毎年継続して申請する企業が増えると、日本政策投資銀行にとっても、申請する企業にとっても、また我が国全体にとっても、望ましいと思う。

 

以上