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企業・健保の取組事例

ケイ・エス・オー/エル・スマイルの取組み

POSTED : 2015.8.7

 

 

3.株式会社 エル・スマイルの設立

 

 

KSO創業の当時は、小森社長も「業界にイノベーションを起こそう」という気持ちが強かったが、近年は、「食品開発の臨床試験を通じてもっと社会に貢献できる活動が出来ないか?」と考えるようになった。病気になれば処方されるのは薬である。病気になる前の人は、うまく生活習慣を改善すれば健康な状態に戻ることができる。その分野に食品開発の臨床試験を通じて取り組むことができるのではないかと小森社長が考え、その結果誕生したのが株式会社エル・スマイル(以下「エル・スマイル」である。

 

エル・スマイルは、食品開発の臨床試験の被験者となってくれる方を募集する会社である。「被験者」というと、まるで実験台にされるのではないか、と思われがちだが、そもそも食品は医薬品と違ってほとんど副作用はない。逆に食品の場合は医薬品のような急性効果がないために、効果を証明するためには一定期間以上のデータが必要となる。KSOがCROとしてメーカーに提出する試験結果は、7割~8割は論文化される程、高度に専門的な内容である。例えばトクホの効能は、12週間など一定の期間、継続的に測定したデータに基づき検証していかなければならない。このように、そもそも食品開発の臨床試験はは、継続的なデータ獲得に協力してくれる多数の被験者がいなければ臨床試験が出来ず、上市することができない食品である。臨床試験にあたってKSOは外部の会社にも被験者の紹介をお願いしていたが、食品開発の臨床試験の被験者となることは健康になるための活動の一つであるという考え方に立てば、いろんなことができるのではないかと考え、KSOの臨床試験のための被験者を募集するエル・スマイルが設立された。

 

臨床試験ならば、血液検査や尿検査の検査を行ったりする。そういったデータをきちんと分析して被験者の方にお返しすれば、被験者にとって有用な健康データとなるはずである。さらに健康増進に寄与する食品を摂取することで、健康状態が改善する可能性があり、また改善したかどうか自ら被験者としてデータ分析によって証明を得ることができる。まさに食品開発の臨床試験の被験者となることは、健康になるための取り組みの一つではないかと考えたのである。

 

カタログ

(資料出所:KSOカタログ)

 

今、エル・スマイルは様々な形で食品開発の臨床試験の被験者募集の活動をしている。例えば、高齢者・企業の従業員、フィットネススタジオ愛好者への無料健康セミナーや健康研修を実施し、好評を得ている。東京・板橋区で開催したセミナーでは300人を超える高齢者とその家族が参加した。またこういったセミナーで、参加者の方に顧客企業が自社商品や高級歯ブラシを無償提供してくれるなど、顧客である大手食品企業の協力が得られるのもKSO/エル・スマイルの強みである。

 

例えば、単独で健康経営に取り組むことが難しい中小企業でも、エル・スマイルのサービスを無料で活用することができる。1社単独では難しいかも知れないが、地域である程度の人数が集まれば、著名な医師の先生方から講演をしていただくような場をエル・スマイルが設けることも可能である。こういった講演の場を提供することはエル・スマイルにとってはボランティアではあるが、その活動を通じてエル・スマイルのサービスを知ってもらうことができ、その結果、参加者の中から何人かが、食品開発の臨床試験の被験者となることを通じて、健康になるための活動をするきっかけづくりにしてほしいと願っている。KSOの顧客は大手食品メーカーであり、対象となる食品やトクホもいずれも将来スーパーやコンビニに並ぶ商品である。そういった上市前の商品を、健康データを分析しながら、しかも報酬をもらいながら、試すことができる。そういった被験者としての活動に興味を持ってくれる方は実際に、かなりの数存在している。

 

 

4.今後の取り組み

 

 

エル・スマイルの事業をどこかで耳にし、被験者になりたいと申し入れてくる方もいる。被験者の中には、健康データ分析の結果、がんや糖尿病の発見につながったという方もいる。健康データに異常があると医師の先生から指摘を受けた被験者に対しては、重大な場合は必ず電話で、境界値の場合は必ず手紙で知らせるようにしている。
また、被験者の方の要望がニーズとなり、そこからメーカーの新しい商品開発のアイデアにつながったということもある。このように、エル・スマイルの活動は、いろんな形で成果が出始めている。

 

小森社長はさらに、新しい取り組みを進めるために、一般社団法人 日本健康管理促進機構も設立した。この社団法人では、臨床試験の仕組みを活用した健康管理サービスの展開、自己採血キットを使用した血液検査の啓発と補助、健康促進イベントの啓発と普及などを行っている。臨床試験に長く携わってきた経験と、高齢者の方の自活と社会参加に関する研究経験から習得した治験を活かして、健康経営のさらなる普及、そして健康寿命の延伸に寄与していきたいと考えている。

 

 

以上