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(6月3日日本経済新聞)ネット通販配達 店員が仕事帰りに 米ウォルマートが実験

POSTED : 2017.6.5

 

2017年6月3日(土)の日本経済新聞に以下記事の掲載がありました。

 

『米小売り最大手のウォルマート・ストアーズは1日、ネット通販で注文を受けた商品を店舗の従業員が帰宅する途中で配達する実験を始めたと発表した。従業員の参加は任意で、配達すれば報酬を受け取れる。』

『今回開発したアプリでは、勤務先の店舗と従業員の自宅の間にあるネット通販の配達先をマッチングする。極端な遠回りは求めず、荷物を配達しながら家に帰ることができる仕組みだ。』

 

以上 日本経済新聞 13面掲載記事の一部より抜粋

 

——

 

この記事は以下の点で、新しい時代の働き方を提案していると思います。

 

① 配達の考え方そのものを変えること

従来は、各地に在庫拠点があり、その拠点間の荷物の移動を最適化することで効率を高めていました。AからBに、BからCに移動するトラックの時間が決まっており、荷物は蜘蛛の巣のように張り巡らされた物流網の中を移動します。専用便よりも混載便の方、直送よりも中継の方がコストが安いというのが常識でした。物流網の最適化のためには、情報を集中管理して、トラックとドライバーと在庫量を分配することが重要。

しかし、この配達方式は、直送です。しかも、売り手が直接買い手に届けます。そしておそらく、外部の運送業者に依頼するよりもコストは安いでしょう。従業員が居住している地域のみが対象という限られた地域商圏における配送形態であり、物流は本社で集中管理する必要はなく、各店舗にゆだねることができます。

 

② 従業員の判断にゆだねられており、指揮命令系統が必要ないこと

従業員が配達に携わるかどうかは任意です。しかし配達をすれば収入が得られます。従業員が配達するかどうかの判断基準は、従業員の内部にあります。頑張って配達する従業員もいるでしょうし、全く配達をしない従業員もいると思います。ある時は頑張って配達するけど、ある時は全く配達をしないという従業員もいると思います。おそらくその内部の判断基準には、子育てとか、介護とかそういったこともあると思います。この仕組みでは、個々の性格、個々の家庭環境が尊重されています。通常、個人の判断に委ねる仕組みは内部取引コストが高くつくために組織内では「指示」によって従わせるための指揮命令系統が必要となりますが、この仕組みでは内部取引コストがゼロなので指揮命令系統は必要ありません。

 

③ 自律的に拡大する可能性があること

今回対象店舗はニュージャージー州2店舗とアーカンソー州1店舗ということですが、この店舗が広がった場合、さらにはウォルマート以外でも採用された場合、アプリを介してお互いに荷物を調整しあうことができようになる可能性があります。例えば、自宅が北にあるA店舗の従業員Xと自宅が南にあるB店舗の従業員Yが、お互いにとって都合のよい場所で落ち合い、荷物を交換することで、XもYも北と南どちらにも配達できるようになる可能性があります。荷物は確実に届くので、指揮命令系統が不在で、かつ分散管理のまま、この仕組みは自律的に拡大していく可能性があります。

国土が広大で郊外型店舗がハイウェー網でつながっているアメリカと、大規模店舗が駅前に立地する日本とでは事情が異なるとは思いますが、この仕組みは働き方改革を進める中で、大いに参考になる事例ではないかと思います。

 

以上 日通システム