2月2日の日本経済新聞に『欧州電気の雄、フィリップス(オランダ)が健康・医療分野の製品から情報サービスまで扱う「総合ヘルスケア企業」に変貌しようとしている』と掲載されています。
『フィリップスは家庭や病院の健康・医療関連のあらゆる機器がインターネットでつながる「IoT」の時代の到来をにらむ。体重計や血圧を測るリストバンド、MRIなど同社製の数万の機器をネットで接続し、個人情報に注意しながらデータを集める。他社製品の接続も受け入れる。これらに同社の病理学の知見や過去のデータを加えた「ヘルススイート・デジタル・プラットフォーム」を構築。人工知能(AI)も活用し、医師が診断方針を決めるのに役立ててもらう』
とのこと。
総合ヘルスケア企業という表現には、ハードからソフトまで、予防から治療まですべての分野を、という意味が含まれているのでしょう。
グローバル企業はかつての事業の拡大・多角化から、事業再編による重点事業への特化という流れが起こっていました。世界最大の製造業・複合コングロマリットであるGEもプラスチック、家電、さらには稼ぎ頭である金融業を売却したり、大企業が大企業を買収するなど大きな再編が起こっていました。
今回のフィリップスの「総合ヘルスケア企業」は、一連の再編の方向性に対して一つの道筋を明らかにしたものということができるかも知れません。
1)成長するテーマに特化して、ソフトとハードの両方のソリューションを提供すること
2)インターネット技術を活用すること
が、これからのキーワードとなってくるでしょう。
ヘルスケア産業の市場規模は莫大でありかつ成長産業です。フィリップスの動きに追随してくる企業がこれからも出てくると思われます。
以上 日通システム