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専門家視点で発信する健康ブログ

働き方改革に関連する助成金

POSTED : 2017.12.11

 

 

働き方改革の実現に向けて、多くの企業が取り組みを開始されていることと思います。

 

労働時間を短縮し、かつ待遇を改善しながらも、その一方で企業の収益を維持して成長を続けるためには、一人当たり、時間当たりの生産性を上げる必要がありますが、もしそれが簡単にできるならばどの企業もすでに取り組んでいます。働き方改革は、「生産性を上げよう」ということを、政府がサポートしながら国を挙げて行う政策です。生産性の向上のためには、企業の外部環境である社会構造の変革と、企業の内部環境である雇用形態や業務効率の変革の両輪が必要となります。

 

つまり、あらゆる企業は望むと望まざるにかかわらず、働き方改革という国の大きな政策の影響を受けるので、いずれにしてもこれからは、これまでと違う仕組みを導入する必要が発生すると思います。そしてそういった新しい仕組みの導入には、必ず投資を伴うことなります。その一方で働き方改革のために大きな投資ができるのは一部の大企業に限られ、多くの中小企業は、できるだけ追加投資なく、外部環境の変化に対応しながら、自社内部の自助努力によって生産性を上げることを考えていかなければならないと思います。

 

今回は、そういった中小企業の方々に、ぜひ政府が働き方改革を支援するために助成している制度を知っていただきたいと思い、平成29年度時点で、活用いただける補助金をまとめてみました。今後、働き方改革を進めるために新たな補助金が新設されるかも知れません。新たな制度が新設された際は、都度ご紹介できればと思います。

 

1.キャリアアップ助成金

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html

 

有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といったいわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップ等を促進するための助成金です。

 

1)正社員化コース

 

有期契約労働者等の正規雇用労働者・多様な正社員(勤務地・職務限定・短時間正社員)への転換等を助成するコースです。

 

2)人材育成コース

 

有期契約労働者等に対する職業訓練を助成するコースです。中長期的キャリア形成訓練の様式が一般職業訓練と統合され、1年度1事業所あたりの支給限度額が500万円から1,000万円になります。

 

3)賃金規定等改定コース

 

有期契約労働者等の賃金規定等を改定した場合に助成するコースです。

 

4)健康診断制度コース

 

有期契約労働者等に対し、労働安全衛生法上義務付けられている健康診断以外の一定の健康診断制度を導入し、適用した場合に助成するコースです。

 

5)賃金規定等共通化コース

 

有期契約労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を設け、適用した場合に助成するコースです。

 

6)諸手当制度共通化コース

 

有期契約労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の諸手当に関する制度を設け、適用した場合に助成するコースです。

 

7)選択的適用拡大導入時処遇改善コース

 

労使合意に基づき社会保険の適用拡大の措置を講じ、新たに被保険者とした有期契約労働者等の基本給を増額した場合に助成するコースです。

 

8)短時間労働者労働時間延長コース

 

短時間労働者の週所定労働時間を5時間以上延長し、当該労働者が新たに社会保険適用となった場合に助成する。短時間労働者の週所定時間を1時間以上5時間未満延長し、当該労働者が新たに社会保険の適用となった場合も、労働者の手取り収入が減少しないように賃金規定等改定コースまたは選択的適用拡大導入時処遇改善コースと合わせて実施することで一定額を助成する。

 

2.職場意識改善助成金

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/index.html

 

1)勤務間インターバルコース

 

(1)勤務間インターバルの新規導入の場合、(2)すでに勤務間インターバルを導入しているが対象労働者が半数以下であるところ、半数以上を対象に適用を拡大する場合、(3)9時間未満の勤務間インターバルを2時間以上延長して9時間以上とした場合が対象となります。新規導入の場合と適用範囲の拡大・時間延長のみの場合では金額が異なります。また11時間以上の勤務間インターバルを導入した場合は助成額が大きくなります。

補助率は4分の3で、就業規則・労使協定等の作成・変更、労務管理担当者に対する研修、労働者に対する研修、周知・啓発、外部専門家によるコンサルディング、労務管理用ソフトウェア・機器の導入・更新、勤務間インターバル導入のための機器等の導入・更新が支給対象となります。

 

2)職場環境改善コース

 

(1) 年次有給休暇の年間平均取得日数を4日以上増加させる場合、(2)労働者の月間平均所定外労働時間数を5時間以上削減させる場合、が対象となります。ともに達成した場合、最大で100万の上限額の4分の3の補助率での支給があります。労働能率の増進に資する設備・機器等(原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象とならない)などの導入・更新も支給対象となります。

 

3)所定労働時間短縮コース

 

所定労働時間が週 40 時間を超え週 44 時間以下の事業場を有する特定措置対象事業場の中小企業事業主が所定労働時間の短縮を図る場合が対象となります。謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費、委託等の対象経費が支給対象となり、最大で50万円の上限額の4分の3の補助率での支給があります。

 

4)時間外労働上限設定コース

 

36協定で定める労働時間の延長に関する限度時間を超える内容の時間外・休日労働に関する協定(特別条項)を締結している事業場を有する中小事業主が、上限設定に取り組む場合が対象となります。謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費、委託等の対象経費が支給対象となり、最大で50万円の上限額の4分の3の補助率での支給があります。

 

5)テレワークコース

 

(1) テレワークを新規で導入する中小事業主または(2)テレワークを継続して活用する中小事業主が対象事業主となります。テレワーク用通信機器の導入・運用(パソコン、タブレット、スマートフォンは支給対象となりません)、保守サポートの導入、クラウドサービスの導入、就業規則・労使協定等の作成・変更、労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発、外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティングなどの取り組みに対して、謝金、旅費、借損料、会議費、雑役務費、印刷製本費、備品費、機械装置等購入費、委託等の対象経費が支給対象となり、達成した場合は最大で上限額150万円の4分の3の補助率で、未達成の場合は最大で上限額100万円の2分の1の補助率での支給があります。

 

3.人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金)

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html

 

雇用する労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職務に関連した専門的な知識及び技能の普及に対して助成する制度です。

 

1)訓練関連

 

a)特定訓練コース

職業能力開発促進センター等が実施する在職者訓練(高度職業訓練)、事業分野別指針に定められた事項に関する訓練 、専門実践教育訓練、生産性向上人材育成支援センターが実施する訓練等、採用5年以内で、 35 歳未満の若年労働者への訓練、熟練技能者の指導力強化、技能承継のための訓練、認定職業訓練、海外関連業務に従事する人材育成のための訓練、厚生労働大臣の認定を受けた OJT 付き訓練、直近2年間に継続して正規雇用の経験のない中高年齢新規雇用者等( 45 歳以上)を対象とした OJT 付き訓練などが対象となります。

 

b)一般訓練コース

特定訓練コース以外の訓練が対象となります。

 

2)制度導入関連

 

a)キャリア形成支援制度導入コース

セルフ・キャリアドック制度を導入・実施した場合、教育訓練休暇等制度または教育訓練短時間勤務制度を導入・実施した場合が対象となります。

 

b)職業能力検定制度導入コース

技能検定に合格した従業員に報奨金を支給する制度を導入・実施した場合、社内検定制度を導入・実施した場合、業界検定制度を作成し、構成事業主の労働者に当該検定を受検させた場合が対象となります。

 

4.両立支援等助成金

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/

 

1)出生時両立支援コース

 

男性が育児休業を取得しやすい職場風土作りの取り組みを行い、男性に一定期間の連続した育児休業を取得させた事業主が支給対象となります。

 

2)介護離職防止支援コース

 

仕事と介護の両立に関する職場環境整備の取り組みを行い「介護支援プラン」を作成し、介護休業の取得・職場復帰または働きながら介護を行うための勤務制限制度を円滑にするための取り組みを行った事業主が支給対象となります。

 

3)育児休業等支援コース

 

a)育休取得時・職場復帰時

「育休復帰支援プラン」を作成し、プランに沿って労働者に育児休業を取得、職場復帰させた中小企業事業主が支給対象となります。

 

b)代替要員確保時

育児休業取得者の代替要員を確保し、休業取得者を原職等に復帰させた中小企業事業主が支給対象となります。

 

4)再雇用者評価処遇コース

 

妊娠、出産、育児または介護を理由として退職した者が、就業可能となったときに復帰でき、適切に評価され、配置・処遇される再雇用制度を導入し、希望する者を採用した事業主が支給対象となります。

 

5)女性活躍加速化コース

 

女性活躍推進法に基づき、自社の女性の活躍に関する「数値目標」、数値目標の達成に向けた「取組目標」を盛り込んだ「行動計画」を策定して、目標を達成した事業主に支給します。

 

5.業務改善助成金

 

http://www.mhlw.go.jp/gyomukaizen/

 

業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げを図るための制度です。
生産性向上のための設備投資やサービスの利用などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部が助成金の対象となります。事業場内最低賃金が 1,000 円未満の中小企業・小規模事業者が支給対象となります。

 

6.職場定着支援助成金

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/teityaku_kobetsu.html

 

1)雇用管理制度助成コース

 

a)事業主が新たに雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主のみ))の導入・実施を行った場合に、制度導入助成(1制度につき10万円)

 

b)事業主が上記雇用管理制度の適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合に目標達成助成(57万円(生産性要件を満たした場合は72万円))を助成。

 

2)介護福祉機器助成コース

 

a)介護事業主が、介護労働者の身体的負担を軽減するために、新たに介護福祉機器を導入し、適切な運用を行うことにより、労働環境の改善が見られた場合に、機器導入助成(介護福祉機器の導入費用の25%(上限150万円)を助成。

 

b)介護事業主が、上記介護福祉機器の適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合に目標達成助成(介護福祉機器のの導入費用の20%(生産性要件を満たした場合は35%)(上限150万円))を助成。

 

3)保育労働者雇用管理制度助成コースおよび介護労働者雇用管理制度助成コース

 

a)保育事業主または介護事業主が、保育労働者または介護労働者の職場への定着の促進に資する賃金制度の整備(職務、職責、職能、資格、勤続年数等に応じて階層的に定めるものの整備)を行った場合に制度整備助成(50万円)

 

b)上記賃金制度の適切な運用を経て、保育労働者または介護労働者の離職率に関する目標を達成した場合、計画期間終了後1年経過後に目標達成助成(第1回)(57万円(生産性要件を満たした場合は72万円))を、計画期間終了3年経過後に目標達成助成(第2回)(85.5万円(生産性要件を満たした場合は108万円)。

 

7.子ども・子育て支援新制度 企業主導側保育事業

 

http://www.kigyounaihoiku.jp/

 

1)子ども・子育て拠出金を負担している事業主(厚生年金の適用事業所等)が、自ら事業所内保育施設を設置し、企業主導型保育事業を実施する場合

 

2)保育事業実施者(保育所等を運営している事業者)が設置した認可外保育施設を、子ども・子育て拠出金を負担している事業主(厚生年金の適用事業所等)が活用する場合

 

3)既存の事業所内保育施設の空き定員を、設置者以外の子ども・子育て拠出金を負担している事業主(厚生年金の適用事業所等)が活用する場合

 

8.受動喫煙防止対策助成金

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000049868.html

 

9.その他

 

TOKYO働き方改革宣言奨励金など都道府県単位で独自に実施している事例があるようです。

 

来年度からは厚生労働省と中小企業庁は、中小企業の働き方改革を支援する制度をさらに充実していく見込みです。各都道府県に「支援センター」が設置され、中小企業が相談できる体制も整うことが見込まれています。働き方改革を実現していくなかで、自社が「この内容に取り組みたい」と思ったときに、すべて自前で完結させることを前提とするのではなく、活用できる支援枠組みはないかどうか、まず探してみることをお勧めします。

 

例えば、地域産業保健センターなど、従来利用していなかった支援機関を活用することで成果を上げている企業もあります。働き方改革はすべての企業が当事者として取り組むテーマであるので、ぜひ能動的に情報を求め、活用できる支援策は積極的に活用していただきたいと思います。

 

以上 日通システム