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専門家視点で発信する健康ブログ

健康経営による生活習慣改善意識の向上

POSTED : 2017.4.25

 

 

1.健康増進のための継続的な動機付け

 

健康増進のための様々な施策を行う中で、参画するのは健康意識が高い人ばかりであり、元来、生活習慣病の予防をしなければならない、本当に参画してほしい人がなかなか参画してくれない、という大きな課題があります。

 

この課題を解決しないまま、施策を継続しても、参画意識が低い人の状態は変わらず、なかなか生活習慣改善にはつながりません。

 

 

生活習慣改善のためには、上の図の参画意識が低い人々に対して、どのように行動変容を促していくか、ということが重要なテーマとなります。

 

そのための最大のポイントは、「動機付け」を「組織」で「継続的」に行うことにあります。下図のように、参画意識が低い方に対して動機付けを何もしなければ意識は低いままで改善はされません。一度動機付けを行うと、一時的に参画意識が高まりますが、もともと参画意識が低い場合は、結局元の意識に戻ってしまいます。一方、継続的に動機づけを行うことができれば、意識を一定のレベルまで向上できる可能性があります。

 

 

 

こういった継続的な動機付けは、国、自治体、健保といった大きな枠組みよりも、小さな枠組みの方が有効です。特に人生の大半を過ごす職場の単位でこういった継続的な動機付けができると、参画意識が低い方に対しても参画意識を高めることができると思います。

 

2.健康経営による生活習慣改善

 

職場単位で健康増進を行うことのメリットは、継続的な動機付けだけではありません。企業は労働安全衛生法で年1回の社員への健康診断が義務付けられています。病気の予防のためには、まずは原因の把握が大事であり、そのためには定期的な健康診断が最も有効です。原因の把握ができれば、それに応じた対策を講じることができます。

 

 

病気には、体の病気以外にも心の病気もあります。心の病気の把握という点では、2016年12月よりストレスチェックが従業員50人以上の事業場で義務化されました。今、企業は、社員の心と体の健康状態を把握できるようになっています(※ストレスチェックの結果を企業の担当者は見ることができないので、心の健康に関してはストレスチェックの実施者が把握することになります。)。

 

心と体の病気の原因には、本人の生活習慣に起因しているものもあれば、労務環境に起因しているものもあります。企業として、勤怠をはじめとした就業の情報と社員の心と体の健康の情報を適切に管理・把握することができれば、企業としても労務環境の改善の取り組むとともに、社員に対しても一人一人に応じた生活習慣改善の喚起ができるものと思われます。

 

 

対策についても、「働き方改革」の実践と連携して、社員の心と体の健康増進のために望ましい就業環境を構築するとともに、健康経営の具体的な施策で社員に対して生活習慣の改善の動機づけを仕組みとして整備することができます。こういった動機付けは必ずしも企業の内部で完結する必要はありません。今様々な自治体が企業の健康経営や働き方改革を支援するための枠組みを構築しており、例えば健康ポイントや健康マイレージといった自治体ごとの施策と企業の施策を連携させることで、大きな投資をしなくても健康経営は実践することができます。

 

 

3.生活習慣改善意識の向上と健康経営

 

上記の通り、健康経営の推進は、働き世代一人ひとりが健康を維持し、生活の質を向上するうえで大変有効な施策です。健康経営を実践する企業の数が増えるほど、さらにその健康経営の内容が充実するほど、働き世代の生活習慣改善意識は向上していくと言えます。

 

健康経営の取り組みには、ゴールも答えもないと思いますが、少子化による人材不足と超高齢社会の到来によって、企業一社一社にとって健康経営の重要性は日々高まっており、国や自治体による健康経営の推進によって、企業が健康経営に取り組むための環境は日々よくなってきています。

 

多くの企業が、健康経営について、自社の取り組みを発信し、他社の取り組みから学び、社員が元気になり、企業が元気になり、そして日本全体が、さらには世界全体が元気になるような社会が実現すると、素晴らしいと思います。

 

 

以上 

 

日通システム

牧野好和