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ストレスチェックを働き方改革に有効活用

POSTED : 2017.4.26

 

 

社員がいきいきと働く職場環境を構築するためには、組織としての仕組みづくりが重要です。一方で、どうやったらその仕組みづくりができるか、すぐに答えが見つかる企業は少ないと思います。

 

そこで、2016年12月から義務化されたストレスチェック制度を有効活用することをお勧めします。

 

ストレスチェックは実施者が実施することとなっており、高ストレス判定となった対象者が医師の面接を希望した場合に会社として対応することになるため、企業が組織としてストレスチェックの結果に関与する機会は少ないです。しかし、10人以上の組織単位での集団的分析は個人のストレスチェック受験結果が特定されないため、仕事のストレス判定図等を用いて行うことができます。集団的分析により、それぞれの組織が抱えている課題を把握できるとともに、企業内の他の部署と比較検討することもできます。

 

さて、どの組織でも、人事情報や勤怠情報は管理されていると思います。人事・勤怠情報をストレスチェック制度における集団的分析と関連させてうまく活用することができれば、組織としてメンタル不調が生じにくい労務環境を構築することができます。

 

例えば、下図のように、A部門のストレスチェック集団分析の結果、「仕事の負担」と「職場環境」について、課題があった場合、この職場については、労働時間の短縮をしたり、作業内容の分担をすることで「仕事の負担」を改善し、マネジメント研修や部門面談を行うことで「職場環境」を改善できる可能性があります。

 

実際にこういった改善施策の実施状況は日々の勤怠データを通じて管理することができます。実際に改善施策を行った上で、次のストレスチェックを実施した際に同様の集団分析を確認すれば、効果を検証することができます。

 

逆に言えば、「仕事の負担」について課題のない部門に対して、画一的に「労働時間を短縮」するといった施策を講じたとしても労務環境は改善しない可能性が高いです。

 

このように、ストレスチェックの集団分析で組織毎の課題を把握したうえで、組織毎に抱える課題を「働き方」のデータと関連させて対策を講じることにより、「働き方改革」の効果を「生産性の向上」に適切に反映させることができます。

 

 

さらに、人事・勤怠情報と関連させて、特定の社員を対象にしたストレスチェックを実施する方法も有効です。年1回のストレスチェックだと、メンタル不調を未然に防止するといっても、次のストレスチェックの受検機会が1年後となってしまうため、その間に心の変調をきたした場合は会社としてフォローすることが難しくなります。

 

例えば残業が続いている社員や部署移動や昇格から一定期間が経過した社員を抽出して、ストレスチェック受検対象とすることで、組織としてより効果的に社員の心の健康を維持できる体制を構築することができます。もちろん、個人のストレスチェック結果が特定できるような方法でのストレスチェックの実施はできないため、組織として定期的なイベントとして、複数の対象者に対して一斉に実施する必要があります。

 

人事・勤怠情報の変化から対象者を自動抽出する機能を用いて、年1回の法的義務に基づくストレスチェックに加えて、年2回、3回の追加ストレスチェックを定期的に実施することが望ましいといえるでしょう。

 

このように、働き方改革は、目的を定めれれば、今具体的に行っている内容をより深耕していくことによって実現することができます。ぜひ、今目の間にある事項から「働き方改革」を意識して実行していただきたいと思います。

 

以上 日通システム

牧野好和