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企業・健保の取組事例

健康経営で100年企業を目指す三幸土木

POSTED : 2017.1.13

 

厚生労働省の「第5回健康寿命をのばそう!アワード」の健康局長優良賞を受賞された三幸土木(株)の木下社長に取り組みのきっかけや取り組みの内容をインタビューさせていただきました。

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<三幸土木(株)本社。愛知県日進市で土木業・建築業を営む。従業員数は75名(2016年12月21日時点)>

 

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<三幸土木(株)ホームページより引用>

 

【事務局】

貴社は従業員100名以下と中小規模ですが、積極的に健康経営に取り組まれ「健康寿命をのばそう!アワード」を受賞されました。健康経営に取り組むことになったきっかけを教えていただけますか?

 

【木下社長】

健康経営の考え方が、当社が定めるビジョンとちょうど合致していました。2015年に当社は50周年を迎えましたが、この年を次の100周年に向けての元年と位置付け、健康経営を目指すことにしました。

当社のような建設業では少子高齢化が進み、若者の建設業離れや技能不足が深刻で、新卒採用も難しくなってきています。そういった業界だからこそ、社員が健康に働き続け、65歳を過ぎても安定収入を得る環境を作り上げたいと思い、健康経営への取り組みを開始しました。

 

【事務局】

具体的な取り組みを教えていただけますか?

 

【木下社長】

もともとご縁があった管理栄養士の資格をもつシニア野菜ソムリエの先生に会社に来ていただき、まずは勉強会からスタートし、その後共通目標として「体重記録」と「もう1皿野菜をプラス」を定めました。まずは工事部職員が参加し、記録・ミーティング・SNS等を活用した継続プログラムを実践したところ、野菜の摂取量UPや健康意識の向上につながり、肥満者の減量に成功したり健診結果の改善につながったりしましたので、他の従業員にも拡大して、全員で取り組むようにしました。

 

【事務局】

乾杯も野菜ジュースでされているのですね。

 

【木下社長】

最初は、社員からも抵抗がありました。仕事が終わって、最初の1杯がうまいのに、なぜその1杯が野菜ジュースなんだと。でも、みんなでやろうと決めたことだからやっていこうと続けた結果、今ではそれが当たり前になりました。最初は抵抗していた社員も、今は、やっぱり健康が一番といって野菜ジュースで乾杯しています。

健康ミーティングについても、なぜ仕事とは別でミーティングをしなければいけないのだという声もありましたが、今は全社員、積極的に実施しています。

 

【事務局】

木下社長が妥協せずに取り組みを続けた結果なのですね。

 

【木下社長】

正しいことならば、最後には全員賛同してくれると思います。当社には現場の社員もいれば、事務方の社員もいます。土木の現場に行く社員もいれば、建築の現場に行く社員もいる。同じ会社でも、やっていることはそれぞれ様々です。でも健康については全員共通のテーマです。健康が目標ならば全員が一緒に取り組める。

取り組みの一つ一つは特別なことではないかも知れないが、社員の意識改革につながったことの効果は大きいと思います。取り組みの結果、実際に社員は健康になっています。企業が社員の健康をバックアップしていくよ、という姿勢を社員に示すことができ、そしてそのことが社員にとっても、誇りにつながっています。最近は、社員の家族も感謝してくれていて、地域で、三幸土木は社員を大切にする会社だと、PRしてくれている。経営者にとってもありがたいことです。

 

【事務局】

社員の帰属意識も高まりますね。

 

【木下社長】

当社には、高卒で地方から出てきて一人暮らしする社員もいます。高卒だとまだ自分で健康な食習慣を身につけることは難しい。当社の場合、シニア野菜ソムリエの先生と顧問契約を結んでいるので、そういった一人暮らしの若者でも、指導を受けて、きちんとした食生活を送っています。大事なご子息を働きに出した親御さんとしても安心してもらえると思います。

経営者にはどうしても優先順位があり、目先の仕事に追われて社員一人一人の健康を常に最優先にするというわけにはいきません。でも外部の先生ならば、そこをしっかりと見てくださる。私にとっても社員にとっても、外部の先生が見てくれることの安心感があります。

健康経営への取り組みを始めてから、社員が健康で、定年まで活き活きと働き続ける職場にしていこうという、企業風土になってきたと思います。

 

【事務局】

食生活の改善以外にも、取り組みをされていることはありますか?

 

【木下社長】

ラジオ体操や禁煙チャレンジを行っています。建設業の場合、どうしても現場は喫煙者の方が多数派になりがちです。現場に向かう車の中でも、喫煙者の方が多い。そういった環境でやめるのは簡単ではありません。そこで当社では、5ヶ月間、タバコを吸わない人に月2万円支給することにしました。禁煙している社員だけでなく、もともと吸っていない社員にも支給しています。

タバコは止められる人と止められない人がいます。全員、今すぐ止めようということにならなくてもよいと思っています。マラソンと一緒で、走るのに疲れたら歩いて、また走る気力が戻ったら走り出せばよい。禁煙もそういった長い目で見て、自分の健康のためにという意識でじっくりと実現することが大事だと思っています。

現在、21人の社員が禁煙を実行しています。

 

【事務局】

健康経営は、いろんな形で効果に表れているのですね。

 

【木下社長】

社員が継続してくれるようになったので、本当の取り組みはこれからだと思っています。これからの取り組みを考える上でも、他の会社がどういうことをやっているかも学びたいし、自社の取り組みも外部に発信して様々な意見をもらうことができればと思っています。

三幸土木の三幸は、三つの幸せを意味しています。三つとは、地域・社員・顧客です。その真ん中に健康があります。社員が健康になれば、社員と食卓を一緒にしている家族にも波及します。それが地域にもつながっていけばよいと思っています。

以前は、建設業が誇りのある職業だと思っている社員ばかりではありませんでした。むしろネガティブなイメージを持っている社員も多かったと思います。でも、東日本大震災が起こったときに、何人かの社員が、震災の3日後に何か自分にできることがないかと、東北に手伝いに行きました。その時に、自分たちにできることがたくさんあることを知り、建設業はもっと胸を張るべきだと実感したようです。

愛知県の日進市という地方にある中小規模の建設業ですが、社員が、地域で誇りをもって働き続ける会社でありたいと思っています。100年企業を実現した際に、今の社員の子供たちも、三幸土木で働きたいという、そんな会社になりたいと思っています。

 

事務局:

本日はありがとうございました。

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平成29年2月13日(月)に、三幸土木(株)木下社長にもご講演いただくあいち健康経営会議が開催されます。

詳細はコチラから → あいち健康経営会議

 

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<三幸土木(株)木下力哉社長。左の表彰状は厚生労働省「健康寿命をのばそう!アワード」の健康局長優良賞。木下社長自ら指揮をとって健康経営を進めてきた。2月13日(月)のあいち健康経営会議では木下社長から取り組み内容をご紹介いただきます。>