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企業・健保の取組事例

フジクラの健康経営への取組み

POSTED : 2015.7.30

 

1.事業の概要

株式会社フジクラ(以下「フジクラ」)の歴史は創業者の藤倉善八氏が1885(明治18年)年に絹・綿巻線の製造を始めたところから始まる。その後1893年(明治26年)には日本で初めてゴム被膜線の製造を開始し、1901年(明治34年)藤倉電線護謨合名会社が設立される。

1903年(明治36年)には日本で最初の逓信省ゴム被膜線指定工場となり、以降、日本の電線業界を牽引する企業の一社として日本の戦後復興と高度成長期を支えてきた。その後世界トップシェアを誇る光ファイバ融着接続器や電力ケーブルをはじめ、電子電装分野など電線以外にもグローバル市場で高く評価される新技術が開発されたことに伴い、1992年には社名を藤倉電線株式会社から株式会社フジクラに変更し、現在に至る。

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(出所:フジクラホームページ)

フジクラは2005年に創業120周年を迎えたことに伴い、2005年を「第三の創業の年」と位置づけ、フジクラ全社員が共有すべき新しい経営理念である”ミッション・ビジョン・基本的価値(MVCV)”を策定し、実行している。

そして中期計画立案プロジェクトである「15中期」の策定過程で、“企業の競争力はそこで働く社員の良好な健康状態が基盤となる”という理念をベースに、10年後も20年後も社会に必要とされる企業であるためには社員の「健康」が重要との論議を経て社員の健康への取り組みを進めていくことを決定した。

そして、フジクラは、厚生労働省から「第2回 健康寿命をのばそう! アワード」の『厚生労働省健康局長 優良賞』を2013年11月に受賞し、2014年1月には「フジクラグループ健康経営宣言」を対外的に公表した。

2.フジクラの健康経営の考え方

フジクラは健康経営を「第三の創業」における経営戦略として位置付けており、ワークライフバランス、女性の活用、ダイバーシティといった「人」を中心におく経営戦略とあらゆる点で結びつく、企業として永続していくために不可欠な取組としている。

もし、社員の健康増進のための取組にコストといった考え方が入ってくると、社員の健康が原価になってしまう。逆に健康経営で人の生産性が上がるという考え方に立った人財への投資ととらえ、例えば、社員が健康になることによって、長期的なリターンや費用対効果がでるという考え方である。これも、短期的な視点でリターンを期待すると、多くの場合、効果がでる前に「失敗だった」と結論づけられてしまうだろう。

フジクラは健康経営を長期の視点での人財への投資と考えている。社員の健康のための取組は上限のないものであり、そのために企業としての資源を投入していくことは経営戦略上不可欠という考え方に立っているのである。

このような考え方にたっているため、フジクラは、健康経営に短期的な効果を期待していない。例えば、社員の誰かが自発的に健康活動に取り組み始める。そうするとある時間的に遅れを伴って、その社員の何らかの健康指標がよくなる。そしてさらにしばらくたってから、その社員の心身の健康状態が良くなる。またしばらくたって、その社員の所属する組織の何人かが、同様に健康活動に取り組み始める。その組織の中で健康になる人が多くなると、組織のパフォーマンスとして向上する。

このように、健康経営が何かしらの結果として表れるには、何年という長い時間軸で見なければならない。フジクラにとって、その時間軸の先にあるゴールは、「疾病、障害、年齢にかかわらず、皆が誇りとやりがいを持って安心して、『活き活きと』働ける職場の実現」である。フジクラの社員が健康になり、職場が活き活きとして、そしてそれが地域全体に広まればフジクラとしての社会貢献にもなる。20年後、30年後、40年後になるかも知れないが、このゴール目指してやり抜く覚悟であるという。

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